「電解研磨」とは? 製品を薬品の中に浸漬させ、電気化学的反応により研磨する方法です。製品とそれに対面する電極との間で電気分解を行うことによって金属表面を研磨します。 「電解研磨」の特徴は? 1)加工変質層がない バフ研磨などの機械的加工を施した面は変形層等の加工変質層が存在しております。 それが原因で、残留応力場が形成されたり、ステンレス本来の金属組織が失われ、経年後の耐食性の低下の原因となります。 電解研磨では、このような加工変質層が形成されることは一切ありません。 2)熱の影響を受けない バフ研磨においては研磨面が高温になるため、特に厚さの薄い加工品の場合には熱膨張による変形を受けることがしばしばあります。 この熱は表面近傍のステンレス本来の金属組織を変化させ、耐食性低下の原因になります。 電解研磨は溶液中で処理されるため、このような熱履歴を受けることはありません。 3)平滑性に優れている バフ研磨は全面が細かい傷の集合体であるといえます。このような傷に埋め込まれた汚染物(バフ研磨材等)は、洗浄によってもなかなか除去されません。 電解研磨した表面は、汚れを保持しにくい滑らかな曲線で構成されます。 |